野上ユキ作品紹介

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「デッドマンズ・ヒーロー」

霊の視える体質だった菅野波美は、ある夜、公園で2体の霊を浄化している男を見かける。自分の霊感体質を邪魔に思っていた波美は男に相談するが、軽くあしらわれて終わった。だが次の日、大学のキャンパス内で男と再会する。名前は志野英雄。彼は未浄化霊を浄化しているだけでなく、生命エネルギーを吸って実体化した不死者(アンデッド)を退治するのが使命だという。それが高級霊「シルヴァー・アウル」と交わした契約だそうだ。霊感体質を持った波美もシルヴァー・アウルに見込まれ未浄化霊の浄化する仕事を手伝うことになった。しかし、闇のアンデッド軍団「ヴィシャス・リーグ」の北米支部から金髪の美しい暗殺者リズがやってきて・・・。

「ロッキン・バトル・ストリート」

中学高校とイジメを受け続けた柊千秋は、その頃からリストカットの常習者になっていたが、ロックとの出会いが彼女の人生を変えた。高校で唯一の友達、有紀やメイドの美奈子らに見守られながら、大阪で唯一の歩行者天国の「ロッキン・バトル・ストリート」で歌い始めた。ほどなくシンセサイザー担当のバズや後にベースとして参加する格闘家のタクというメンバーに恵まれ、順風満帆のように思えたが、場所取りでもめたことで関西最強のギャング団「ブラック・ドッグス」が乗り出してきて、一触即発の状態になる。無双流柔術の達人美奈子の指導の元、実践的な稽古がバンドメンバー全員に課せられ、やがて来る全面戦争が刻一刻と近づいてくる。

「パーソナリティ・クライシス」

幼い頃から父親の異常なまでの暴力的な虐待を受けて育った正明と高明の兄弟。長じてからは兄の正明はヤクザの幹部になり、弟の高明は定職にも就かずバンド活動をだらだらと続けていた。正明はヤクの売人でもあったため、自らも覚せい剤(シャブ)をやり始め、次第に幻覚に悩まされてゆく。高明はだらだらと続けてきたバンドで心機一転のまき直しを図るため、コンテストに出場することにした。同じく親からの虐待を受け続けて心に癒えぬ傷を負った兄弟の栄光と挫折の物語。  

「アナーキー・イン・the・ゆう☆けい」

「ロック取締法」が施行されている日本。その中でもとりわけ取り締まりの厳しい有景市の市長の娘である音無優は、親友の百合川友子にロックの魅力を教えてもらい、こっそりと地下で行われているロックのライブを観に行ったりと充実した毎日を送っていた。しかし、跡取りの欲しい優の父は無理やり見合いをさせようとして娘を部屋に軟禁してしまった。幼馴染でロックの売人である天音恵は地下ロックの大物、ニーナとその舎弟、安藤力也の手を借り、優の救出作戦を決行する。

「終わらない唄」

1987年の夏。エリートコースを無理強いされている高校3年生の河野浩樹ことヒロは、学校の屋上から飛び降り自殺しようとしたが、奇妙な赤毛の少女、木島瑠子ことルーシーと出会う。リストカットに薬物依存を抱える少女はバンドのヴォーカルだった。そして、パンクに憧れてギターを始めたヒロはベースのシン、ドラムのハンマーと出会い、バンド活動を始めるが・・・。

「めいど・イン・ヘブン」

戦闘用ドロイドと有機ドロイドが暗闘を繰り広げる未来社会。国際的ロボット企業、城咲カンパニーの御曹司の元に二人のメイドロイドがやって来る。一人は病弱な妹の世話をする汎用ドロイドのサツキ。もう一人は「M.I.H.(メイド・イン・ヘル)」の戦闘ドロイドのメイだった。友人が有機ドロイドのテロリストだったことにショックを受けた大地だったが、サツキの存在に癒されている自分を発見する。だが、サツキもまたテロリストの放った刺客だった。

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